パチンコホール営業を革新する 現場密着型AI開発の挑戦
パチンコホールの経営コンサルタント、インベストメント・プロフェッショナル、会員制パチンコ業界情報サイト『P-MEDIA JAPAN』運営者、ホール向けスマホアプリ開発など多彩な活動をしている髙橋和輝氏が、新たなプロジェクトを立ち上げた。
text & photo by Tanaka Tsuyoshi
代表取締役 高橋和輝(たかはし・かずてる)
【プロフィール】
ピーメディアジャパン主宰。大前研一ビジネススクール出身。18歳から現場一筋。ホール企業勤務を経て、コンサルタントとして独立。業界初のホール業界企業向けサブスクサービスを12年運営。現在はパチンコ特化型BtoBプラットフォームを展開(2024年取引額約6.5億円)する。
─AIシステムの開発に取り組んでいるそうですね?
髙橋 最初にお伝えしたいのは、私はまず「やらないこと」を決めました。ビッグデータ分析のような頭でっかち的なことは、私がいまやることではないと思った。では、何を開発しているかというと、まだサービス名称もロゴも決まっていない段階ですが、2つのAIシステムです。ひとつは、「競合店舗丸裸AI」と呼んでいます。これはパチンコホールの公開データをもとに競合店を徹底的に分析するものです。もうひとつは、「顧客管理AIシステム」で、お客様との会話履歴や遊技データを蓄積し、スタッフに適切な接客アドバイスを提供します。来店客を常連客へと育成するためのツールですので、「優良顧客育成AI」と呼んでもいいかもしれません。
競合店からお客様を奪い囲い込む
─どうやって「丸裸」にするのでしょう?
髙橋 「競合店舗丸裸AI」はSNS投稿や広告表現、来店イベントや景品イベント情報、頭どりデータ、店舗の人員、店舗の家賃・光熱費など、あらゆる公開情報を収集し、競合店の営業戦略を可視化します。デキる店長が今まで日々やってきたことです。日本中に埋もれているデキる店長のノウハウを活用したいのです。これによって、自店と比較した強み、弱みを明らかにします。そして、「今週、競合店がジャグラーの設定を急に上げた」「販促のボリュームを上げた」といったリアルタイムのアラート機能も備えます。そのうえでAIが、「この機種の設定を少し上げてみては」「この日にイベントを当ててはどうか」といった、営業戦略につながる具体的な提案をします。日々の営業の現実は、商圏内にいるパチンコ・パチスロユーザーに、いかにして自店を選んでもらうかという競争です。ストレートに言えば、競合店から自店にお客様を呼び込まなければ事業を継続できません。この現実から逃げてはいけないと思います。
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